おりものと関係する性感染症・膣内・子宮内炎症一覧

オリモノの症状(臭い・色・量等)が出ない場合もある!

下記一覧には、下り物と関係する病気の特徴的な症状を挙げていますが、実はこれらの症状がでない方も多くいらっしゃいます。特に、クラミジアは性病の中で最も感染者が多いですが、自覚症状がでにくいことでも有名。感染に気付かずに細菌が膣内・子宮内に侵入してしまい合併症(膣炎・子宮頚管炎等)を誘発することもあります。おりものは、各個人で程度の差が大きいですが、いつもとはちょっと違うと感じた場合は、いくつかの感染症・病気等を疑ってみることが大切です。

性感染症・炎症名 下り物の傾向 下り物以外の症状
クラミジア どろっとした黄色いおりもの。おりもの自体の量の増加、悪臭を伴う場合もある。 排尿するときの痛みや膣からの出血。
淋菌感染症(淋病) どろっとした黄色いおりものが多くなる。悪臭やクラミジアと同時感染している場合も多い。 排尿時の痛みや膣からの出血。また、下腹部・骨盤の違和感も感じられる場合もある。
膣トリコモナス 泡状で黄緑色のおりもの。どちらかというと水っぽく、強い悪臭を伴う。 膣の強いかゆみや痛み。
カンジタ症 白く固まったおりもの。ヨーグルトやチーズ・豆腐のかすのような状態でオリモノは特に臭わない場合が多い。 外陰部(陰部全体の総称)にかゆみ。
尖圭コンジローマ おりものの量の増加ぐらいで悪臭等は特に見られないが、カンジタ等他の感染を伴うことが多い。 外陰部や肛門付近に小さいイボが現れる。軽いかゆみ・痛み等。潜伏期間が長く無症状であることが多い。
性器ヘルペス 下り物の異常等は見られませんが、注意しておきたい性病。 主に外陰部(陰部全体の総称)・膣の周りにただれができ、強い痛みを伴います。治療でこのただれを抑えることは可能ですが、完全に菌を除去することはできないので、何度も発症することがあります。 口のまわりにもできるヘルペスもあり、感染は性行為からが多いですが、身体が疲れている時・免疫が低下している時も感染する可能性があり注意が必要。放置したままだと菌が膣・子宮にも侵入し様々な合併症を伴うこともあります。
梅毒 こちらも下り物の異常等は特に見られませんが、性器ヘルペスと同様に注意しておきたい性病。 感染した場所に痛みがない小さいしこりができたり、また太ももの付け根あたりのリンパ腺が腫れることがあります。梅毒の場合、他の性病と同じ用に症状がでない、またできたしこりも数週間で消えることもあるので発見が遅れる場合も。梅毒に感染していると、HIVに感染しやすいともいわれているので日頃のチェックが大切です。
細菌性膣炎(非特異性膣炎) 灰色やどろっとした黄色いおりもの。悪臭(特に生臭い)・水っぽいおりものがでる場合もある。 かゆみが伴うことが多いが、症状が出ない場合も多い。他の性病検査時に、発見されることもある。
老人性膣炎 どろっとした黄色いおりもの。悪臭を伴うことが多い。 膣からの出血や、性交痛。更年期・閉経後に多い。
子宮頚管炎 どろっとした白色・黄色のおりもの。悪臭・量が増える場合もある。 膣からの出血・下腹部の違和感/痛みや微熱。
子宮内膜炎 どろっとした黄色・血の混じっているような茶褐色のおりもの。症状の悪化に伴い悪臭も伴う。 膣からの出血・下腹部の違和感/痛み・微熱。また、月経時に出血の量が減少することもある。
卵管炎 どろっとした黄色いおりもの。悪臭。 発熱・嘔吐。また、膣からの出血も伴う。

菌

オリモノに備わっている浄化作用を大切に!

膣炎や子宮内等の炎症は、細菌侵入が主な原因。クラミジア・カンジタ等の特定されている性病菌だけでなく、他の細菌が侵入することもあります。卵管や子宮内まで細菌が入り炎症が起きてしまうと、子宮外妊娠・不妊症はもちろん、感染や炎症を気付かずに妊娠・出産をすると、細菌が胎児にまで入ってしまうことも。予防として膣内を清潔に保とうとする方が多くいらっしゃいますが、過剰な膣洗浄等を行っていると、本来備わっている「おりものの浄化作用」が弱まり、逆に菌が増殖する可能性がありますので注意が必要です。

その他、おりものに異常(色・量等)が見られる場合

おりものと子宮がん.正確には「子宮頚がん」と「子宮体がん」に分けられます

子宮頚がんは、膣内にある子宮への入り口部分にできるガンで、初期の段階で症状はほとんど無症状ですが、特に性交時に出血が見られる場合が多くございます。ガンが進行してくるとともに、おりものの悪臭や血が混ざったような赤・茶褐色のおりもの・下腹部や腰のあたりに違和感・排尿時の痛みが伴いだします。一方、子宮体がんは、胎児が育つ子宮にできるガンで、症状としては早い段階から出血が現れます。進行していくとともに、赤・茶褐色のおりもの、また子宮頚がん同様、下腹部の違和感・排尿時の痛み・血尿・血便等も現れてきます。

子宮膣部びらん ※出血・大量の下り物は子宮頚がんの疑いもあるので注意

悪臭は特に見られませんが、どろっとした粘着性のある白色・黄色いおりものが多くなる傾向にあり、性交時等に少量の出血もみられることあります。子宮膣部びらんは、若い女性であるならほぼ7割~8割あるといわれており、特別な治療は必要はありません。若い女性の場合、女性ホルモンの分泌が活発なため、子宮と膣をつないでいる入り口部分の上皮が剥がれる・分泌量が多いため入り口が外側に広がるために起こります。色は赤ピンク色(ちょうど唇の裏側に似ています。)をしているのでただれ等に見えますが、性病ではありません。

子宮頚管ホリープ

子宮頚管(子宮と膣の入り口部分)にできるホリープです。ただ、ほとんどが良性の腫瘍ですので、治療をする必要はなく、妊娠等に何か問題が起こることもありません。症状としては、血が混じっているような茶色いおりものがあり、特に、性交時・激しく運動した後に出血がみられることがあります。もちろん、出血量が多い等の症状が続くようであれば、専門家へ相談することが大切です。

着床出血

受精した卵子が、子宮に定着するときに生じる際の出血で、茶褐色をしたおりものがでる程度です。個人差がありこの出血が数日続く方もいらっしゃいます。時期的なこともあり、生理の出血なのか着床出血なのか判断し難い場合、また、鮮血色の出血の場合は流産も考えられますので注意が必要です。

不正出血

生理以外で起こる出血の総称で、主におりものは茶色・茶褐色になります。原因がはっきりと分かっていない出血の場合、感染症・炎症などの病気が関係している可能性が高いので注意が必要です。